右手に銃を左手に盾を

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ゲームの雑感ブログ。デジタル、アナログ問わず

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【ボードゲームレビュー】ダンジョンギーク - 先は宝か?トラップか?ダンジョンを構築して踏破を目指す2人対戦ボードゲーム!

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ゲムマでの戦利品シリーズ第一弾!

「ダンジョンギーク」は、アナログゲーム制作サークルである「BGB」さんより制作、販売されている2人対戦のボードゲーム。「BGB」さんはもともとTRPGの動画を投稿している方のようで、クトゥルフTRPGウォーハンマーなどのリプレイをニコニコ動画にアップしている根っからのTRPGプレイヤー。そりゃあそんな人たちが作ったゲームがつまらないわけないってもんですよ。

 

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ダンジョンが大好きなゴブリンたちが作り上げた競技「ダンジョンギーク」、これはお互いが半分づつダンジョンを構築し、それに挑戦してより多くの財宝を獲得しゴールを目指すというもの。

プレイヤーたちもこの競技に熱中するゴブリンの1人となり、ダンジョンを構築、踏破することで自分が他の誰よりも優れたダンジョン・ギークであることを証明するのだ!という感じのストーリー。(ちなみにギーク:geekは「めっちゃ詳しい人」みたいな意味合い)

 

もうね、世界観の設定からしてどストライク。

とにかくダンジョンという言葉に弱い俺は夢中になるゴブリンたちの気持ちがよくわかるぜ。むしろ俺もゴブリンだったのかもしれないとさえ思う。

そんなダンジョンを自分で作り上げ、さらに攻略までできるといわれてテンションが上がらないわけがないよな。

 

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コンポーネントもコンパクトにまとまっており丁寧に作られている印象。タイルを組み合わせてマップを作っていくのはボードゲームの定番みたいなところがあるけど、やっぱりこのシステムはいいよね。並べ終わった後の見応えもあるし大好きだぜ。

 

それでは早速プレイしていこう!

ゲームの流れは大きく3つに分かれていて、「構築フェイズ→確認フェイズ→踏破フェイズ」という感じで進んでいくぞ。

 

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構築フェイズでは早速本ゲームの醍醐味であるダンジョンを作っていくぜ!

プレイヤーは最初に壁タイルを一枚受け取ってスタート。その後は毎ターン以下の行動の内ひとつを選んで交互に実行していく。

  • 山札からタイルを一枚引き、持っているタイルの内一枚を配置
  • タイルは引かずに、要石チップを配置

タイルには何もない通路や通行不可の、そしてポイントが獲得できる財宝と逆にポイントを失ってしまう障害の4種類があり、これらを自分の担当するエリアに裏向きで並べていく。

要石チップはゲームの始めに4つずつ配られ、タイルの代わりに配置することで壁として使うことができるぞ。

ちなみに自分のコマが黄色の場合、担当エリアは相手の紫コマがある黄色のエリア。当たり前だが、自分の作ったダンジョンを先に攻略するのは常に相手になるのだ。

 

このタイルの配置がこちらの作戦となり勝敗を分けることになるわけだが、これが本当に悩ましい!

財宝タイルは一度取られてしまうとその後に通っても獲得することはできないため、出来るだけ相手が通らなさそうなところに配置したい。しかしそうすると怪しまれてすぐ狙われてしまう可能性があるので、あえて相手コマの近くに配置すれば意外とスルーされたりもする。

また障害タイルは財宝タイルと違い、通るたびに何度でも効果を発揮するので(もちろん自分にも)注意が必要だ。

これを利用していかにも自分用の宝物庫っぽい袋小路を作り、中を障害タイルで埋めることで引っかかった相手に甚大なロスを生じさせることもできるぞ。

また、さらに裏をかいて入口だけ障害タイルを置けば、相手は警戒して引くこともあるだろう。しかし実は障害は入口だけ、自分は少しのロスと引き換えに宝物庫のお宝全ゲット!なんてことも可能だ。

もちろんそう上手くいくことばかりではないが、相手がまんまと作戦に引っかかった時の気持ちよさはかなりのもんだな。思わず顔がにやけてしまうぜ。

 

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そんなこんなでダンジョンを作り上げていき、ついに完成!

今回のダンジョンは右上の方に財宝ゾーンを設置して、左上の方は障害多めの作りにしてみたぜ。ただ思った以上にいい財宝タイルが引けなくてちょっと不安…これは相手の配置したタイルから財宝を探すしかないな…

そして相手が担当したエリアにある分かれ道が気になる…絶対どっちか罠だろこれ。

 

ダンジョンが出来上がったら次は確認フェイズに移る。

確認フェイズは簡単にいうと、「自分の担当エリアにどうやってもいけないタイルがないか」を確認する作業。

全てのタイルは階段マスから到達可能である必要があるため、要石に囲まれて入れないタイルなどがあるとペナルティを食らってしまうのだ。

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例えばこれだと、自分の担当エリア(黄色)だけで見たときに右下のタイルに入ることができないので、-5ポイントのペナルティを受けて再配置をしなければならない。

気をつけて作っていればそうそう起こることではないが、ダンジョン作りに夢中になっているとうっかりしてしまうこともあるので注意しないとな。

 

さて、確認フェイズも終わればついに第二の醍醐味である踏破フェイズに挑戦だ!

プレイヤーは1ターンに1マス移動することができる。移動先のタイルを決めたらタイルを裏返し、そのタイルに書かれている効果を解決するのだ。財宝タイルなら書かれているポイントを受け取り、障害タイルならその分のポイントを没収、壁タイルなら進めずに元いた場所に戻されてしまうぞ。

このタイルをめくる瞬間のどきどきわくわく感がいかにもダンジョン探索してる!って感じでたまらないぜ。

 

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さて、まずは肝心の第一歩!

最初から通路タイルという肩透かしを食らったが、とりあえず障害ではなくて安心。

次はどちらに行くべきかな…

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相手は早速障害にバッティング!ふふふ、まんまとこちらの罠にかかってくれたぜ。

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とかいって余裕こいてたらまさかの-6

完全に道を間違えた…左のタイルが相手の帰り道用だったんだなきっと。

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しかし俺の読みも負けちゃいない!俺の予想だと相手はまっすぐ下にくだってから右に曲がりたいんだろうなー、と思っていたので、そう簡単には行かせませんよと壁タイルを置いておいたのだ。

これによって相手はタイムロス!このゲームでは先にゴールするとその後相手がゴールするまで毎ターン2ポイントを得ることができるのだ!探索するも速攻ゴールを目指すもプレイヤー次第ってわけだな。

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その後どうにか自分のエリアに入るも道中ほぼ完璧に敵の罠にかかってしまう痛恨のミス。ちょっと動きが単純すぎたか…とはいえこれからは自分が担当したエリアなので、あとはどのくらい相手より稼げるかである。

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俺が無事に宝物庫巡りを開始している間に苦戦中の相手。自分で配置した障害を踏まざるを得なくなってしまう悔しさを味わうがいい!

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その後はお互い自エリアの財宝を根こそぎ持っていき、両名ほぼ同時にゴール。

さぁ最終的な獲得ポイントは…?

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俺、30点

対して友人は…

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24点

 

よっしゃ勝ったぞー!

 

だいぶ相手に遠回りをさせたつもりだったが、結局自分も遠回りしてしまったので同じタイミングでのゴールになってしまったぜ。

それでも今回はお互いにやりたいことができたからかなりいい試合だったな。

 

と、こんな感じの流れでダンジョン構築と踏破に勤しむのがこのゲームの特徴だ。

実際にはこれを3ラウンド繰り返して、最終的に一番得点が多い方の勝ちになるのだが記事ではちょっと省略。

まだ何回かしかやっていないので色々あやふやなところもあるかもしれないが、俺の想像していた通りのゲームでめちゃくちゃ楽しいぜ!

果たしてこちらの道は罠なのか、それとも相手が自分用に作った財宝ルートか…?そういうのを読みあって歩を進める緊張感と上手く読みきれたときの達成感は言葉では表せないものがあるな。

 

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タイルのデザインもめっちゃいい感じ。

ゴブリンが主人公ということもあって比較的ダンジョン内も平和で、敵もナメクジみたいなモンスターやまんまるに肥えた赤ちゃんドラゴン(カエル?)だったりと可愛らしいデザインながらしっかりと雰囲気が出てる。

 

ちなみに俺はこれが初めてのインディーズゲームだったが、正直このクオリティの高さには驚いた。ゲームデザインといいコンポーネントといい、大手のゲームにも全く引けを取らないな。

ただ残念ながら今入手する手段はないようで、委託販売先でも全て品切れのようだ。

次に入手できるのは秋のゲムマとかになるのかな?面白いゲームだからもっといろんな人に知ってもらいたいぜ。

 

自分の手でダンジョンを作り上げる楽しさと、相手のダンジョンを攻略する面白さ、この2つがちょうどいいバランスでまとまっていてダンジョン好きにはたまらないボードゲームになっていたぜ!

タイルの種類がもっとあればさらに面白くなりそうだし、できることなら拡張版とか出たら嬉しいな…!

長々と色々書いてしまったが、とにかく俺的には大満足のゲームでした!

 

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