【ボードゲームレビュー】Love Letter(ラブレター) - 1プレイたった30秒!?姫を取り合いライバルを蹴落とせ!お手軽なのに奥が深い思考型カードゲーム!
「Love Letter(ラブレター)」は、アナログゲームデザイナーであるカナイセイジ氏がデザインし、アークライトから発売されているカードゲーム。
プレイヤーは王国の姫に想いを寄せる若者となり、様々な協力者の助けを借りて姫へとラブレターを届けるのが目的。
しかし他のプレイヤーも同じように姫を狙っているため、そいつらも協力者になんとかしてもらおう、恋のライバルは少ない方がいいしねといった感じの物語設定。
まぁストーリーはほぼ関係なく、とにかくいかに相手を脱落させるかというゲームだ!
コンポーネントはこんな感じ。
基本となるデッキ一組と、好きに追加して遊べる拡張カードが6枚。
それのテキストなしバージョンが1セット。これすごい。イラストも結構好きなので大きく見れるのは嬉しいな。
あとは勝利数のカウントなどに使えるトークンとスタートプレイヤー決めに使う羽根ペンタイル、カード効果をまとめた早見表カードが付いているぞ。
ルールはとっても簡単!
まず最初に全員が山札からカードを一枚引いてスタート。
自分の手番になったらもう一枚カードを引き、持っている2枚のうちどちらかを捨てて使う。
あとはこれの繰り返しで、他の全員が脱落するか山札が切れた時に一番数字の大きいカードを持っていたプレイヤーが勝利だ。
ルール説明も30秒!
お次は魅力的な協力者の紹介だ。
プレイヤーの助けとなる協力者はどれも個性的な能力を持っているので、それらを使いこなしてライバルをガシガシと蹴落としていこう。
まずは登場率No1、プレイヤーのメインウェポンとも言える兵士だ。
相手の持っているカードを当てられれば即脱落させることができる、というシンプルながら強力な効果を持つ。
ちなみにカードの左上あたりにあるのがそのカードの強さ、その下の小さい丸はそのカードがデッキ中に何枚含まれているのかを表しているぞ。兵士なら5枚ってことね。
こちらは道化師。相手1人の手札を覗く能力を持っている。
騎士は騎士らしく相手に決闘を挑む能力。でもこれ戦うの君じゃなくない…?
鉄壁の僧侶。ナイスショートヘア。
魔術師は相手か自分の手札を捨てて新たに引き直させる(引き直す)能力。
将軍は自分の手札を相手の手札と交換することができる。自分が兵士を持っている時に使ってはダメだぞ!
手札が強さ5以上のカードの時に引くと強制脱落になってしまう大臣はなかなか厄介。
そして姫。丁重に扱うように。
以上8名が基本デッキでプレイヤーに手を貸してくれる協力者となる。すでに姫がいるのはいい感じに脳内補完してくれ。
-プレイレポート-
今回は自分と友人1、2の3人でプレイ。
最初に引いたカードは兵士。よっしゃ、一撃必殺も狙えるぜ…
友人1は僧侶を出して1ターン無敵に。
次は自分のターン。引いたのは騎士だったので友人2を指定して兵士の効果発動。
貴様のカードは魔術師だなっ!
違いました。
友人2は道化師をプレイ。友人1はまだ無敵のため俺の騎士がバレた。見られたカードは早めに処理しなければ…
一周回って友人1のターン。カードを引くなりなんだか嬉しそう。
意気揚々と出したのは騎士のカード。友人2を指定して決闘を申し込む。
自信満々で挑んだのでさぞ強いのかと思いきや…
まさかの敗北!友人1はここで脱落。ちなみにカードは大臣だった。
そして次は俺のターン。引いたのは魔術師!これはかなりのチャンスである。大臣に勝ったということは友人2のカードは将軍か姫で確定。
もし姫だった場合は魔術師の効果で捨てさせれば俺の勝利が確定する…これはかけるしかない!
魔術師!友人2のカードを捨てさせろ…!
ババーン!
そんなことだろうと思ったぜ…友人2は残った俺のカードが騎士だと知っているので無事に兵士を出してゲームエンド。
読めてはいただけに悔しいぜ…うーん、惜しかった!
…という感じで、このゲームで何より大事なのは相手の持っているカードが何なのかを予想することである。
例えば誰かが騎士を出して負けたなら、勝った方の手札はそれよりも強いということ。
大臣を捨て札に出したのなら、残した手札は強さが4以下ということ。
それら色々な情報を場の捨て札と組み合わせて相手の手札を推理し、騎士や兵士、魔術師の能力で脱落させてやるのだ。
最初は情報がほとんどないので様子見をするしかないが、捨て札が揃ってくるとこういった読み合いが出てくる。ここがめっちゃ楽しいんだよなぁ。
でもどれだけ読み合っても運で一発負けすることはある。しかしそれもまた良し。
運良く兵士が決まったり初手大臣で詰んだりすると本当にプレイ時間30秒もありえるぞ。というか結構ある。
がっつり心理戦やるゲームでの運負けはめっちゃ悔しいけど、これならかかっても5分だからさっさと次やろ!ってなるんだよね。
追加カードを混ぜればまた違った戦略があるし、細く長く楽しめるって感じだな。
普段からボードゲームをやっている人は物足りなさを感じるかもしれないものの、わかりやすいルールに短い時間でプレイ可能な気軽さ、それでいてしっかり読み合いの要素もあるので広くオススメできる作品だ。
友達をアナログゲームの世界に引き込む足がかりとしても優秀なので、興味があったらぜひチェックしてみてくれ!